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シリーズ2

わずか3日で全身の血流が改善

恒川クリニック院長 恒川 洋

スワイショウの血流促進効果は、実験でも確認することができます。デスクワークによる慢性的な肩こりや冷え症に悩まされている2人の女性に、1日3回、3分間ずつ回転のスワイショウを3日間やってもらい、その結果 を調べたことがあります(日本テレビ「おもいッきりテレビ」平成14年7月放送)。 筋弾性計という器械を用いて筋肉の柔らかさを測定したところ、スワイショウを行う前、Aさんの肩はサッカーボール、Bさんはテニスボールほどの硬さでした。 スワイショウを3日間続けた後、Aさんの肩はゴムボール、Bさんの肩はスポンジほどの柔らかさを取り戻し、ともに肩が軽くなった、体が冷えにくくなったなど症状の改善が見られました。 実際、肩周辺の血流を測定すると、Aさんは2.1→3.5(単位:ml/min/100g)と、50%近く血流量 が増加していました。 以上の実験は、わずか3日間でもスワイショウを行えば、全身の血液循環が促進され、筋肉の弾力性が回復することを示しています。 スワイショウは時間をとらず、場所を選びません。病室でもできる簡単ですぐれた「体の養生法」です。続けることで、手応えのある効果 を実感することができます。1日2〜3分でもけっこうですから、とにかく始めてみましょう。


回転のスワイショウと上下のスワイショウ

中部内家拳研究会 橋 逸郎


回転のスワイショウ

ウエストをしっかりひねることによって、胴体内部の内臓や骨周辺の細かい筋肉が動き、筋肉周辺の毛細血管もくまなく刺激されます。血流促進効果 が非常に大きいスワイショウです。肩や腰のこりや痛み、生活習慣病の改善が期待できます。 また、ひねり運動は腰周辺の筋肉や内臓にマッサージ効果をもたらし、腰の血流を改善します。 腰痛をはじめ、骨盤がうっ血して起こる冷え症や、生理痛など婦人科系のトラブルにも有効です。ウエストをねじるので、シェイプアップ効果 も狙えます。

やり方
ひざを伸ばす
(ひざを突っ張らない程度に、まっすぐ伸ばして行います)
ひざを少し曲げる
(ひざを軽く曲げたまま行います)
1.つま先がまっすぐ前を向くようにして、足を肩幅に開きます。背筋をまっすぐに伸ばし肩の力を抜いて、両手を下ろします。
2.まず顔を左に回し、次に胴体をウエストの位置で左に深くひねります。
3.胴体の回転につられるように、両手を左方向にぶらんと振ります。このとき、両手は完全に脱力し、体の回転に任せるつもりで振ります。
4.胴体をひねったら正面に戻り、同じ要領で右方向へひねります。左右交互に回転を繰り返します。

体重移動しながらひねる(ひねる方向と反対側の足に体重をかけながら、状態をひねります)
1.つま先がまっすぐ前を向くようにして、足を肩幅より広く開きます。背すじをまっすぐに伸ばし肩の力を抜いて、両手を下ろします。
2.まず顔を左に回し、次に胴体をウエストの位置で左に深くひねります。体をひねるとき、同時に右ひざを少し曲げ、右足に体重をかけます。左ひざは伸びた状態になります。
3.両手は完全に脱力し、胴体の回転に任せるつもりで、手を胴体に巻き付けるように左に振ります。足が緩んで体重が右足から左足に移ります。腰を左に振りすぎないようにしましょう。
4.胴体をひねったら正面に戻り、同じ要領で右方向へひねります。左右交互に回転を繰り返します。

ポイント
腰をひねるというより、“あばら骨をひねる”という感覚で行ってください。腕からではなく、顔を先に回すつもりで行います。頭を水平に動かすために、あらかじめ左右の見る位 置を決めておきます。 両ひざが左右にぶれないよう、骨盤をひねりすぎないように注意します。ひざの悪い人は、ひざをできるだけ正面 に向けるように意識しましょう。

回数・時間
一度に往復10回くらいから始め、慣れてきたら30〜40回ほど行います。1日何回行ってもかまいません。


上下のスワイショウ
前後のスワイショウと、回転のスワイショウの合体版です。上下のスワイショウは、3種のスワイショウの中で、最も運動強度が高く、スピードをつけて行うとウォーキングに匹敵する有酸素運動になります。 このスワイショウが適しているのは、前後や回転のスワイショウではもの足りないという人、ジョギングをやりたいけれど、時間もないし場所もないという人、体をしっかり動かしたい人、などです。 上下のスワイショウは、上体をひねる、腕を振るという2つの動作が組み合わさることで、下肢の筋肉を中心に、背筋や腹筋なども効果 的に鍛えることができます。特に、ふだんの生活ではあまり使うことのない大腿四頭筋(太ももの筋肉)を鍛えることができるので、強じんな脚力を保つことができます。それが年を取ってからの転倒防止につながります。

やり方
1.つま先がまっすぐ前を向くようにして、足を肩幅よりやや広く開き、左右の腕を横に伸ばし、肩の高さまで上げます。
2.両腕を脱力してパタンと下に落とした反動で、顔、肩、胴体、ウエストの順で、上体を右にひねります。このとき、ウエストのひねりに合わせて、左腕は右方向へ右腕は左方向に振ります。手の位 置は左手が前方にあり、右手は後方に。後方の手は手のひらを天井に向け、後ろへ飛ばすように振ります。脚は、体をひねるのと同時に左ひざを少し曲げて重心を左足に移します。顔と肩が正面 に対して、直角になるまでウエストをひねりましょう。
3.体をひねり終わったら正面に向き直り、左右の手を横に伸ばし、肩の高さまで振り上げます。
4.同じ要領で、今度は体を左にひねります。

ポイント
つま先は真正面に向け、両足が逆ハの字にならないように気をつけ、後になった方の手の平は上へ向けます。腕は振るというより脱力させて落とすようにします。やめるときは急にやめず、余韻を楽しみながら徐々に終えるようにしましょう。

回数・時間
朝晩、無理のない時間続け、慣れてきたら徐々に時間を延ばします。
最長で1回に10分ぐらいまで体調に合わせて行います。

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構成:橋 逸郎、カラー37分、3800円

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橋 逸郎(はし いつろう)
1954年愛知県出身。日本における太極拳研究第一人者楊進の弟子として太極拳理論研究を補佐。出版、ビデオ制作などに携わる。
現在、中部学院大学短期大学部社会福祉学科にてセラピー入門を担当、太極拳運動学と感覚論を社会福祉に活かすべく教鞭をとる。
NPO法人日本健康太極拳協会 指導者育成委員会副委員長、楊名時太極拳師範、中部内家拳研究会代表、半田市健康太極拳協会代表、東海ホリスティック医学振興会理事、中部学院大学非常勤講師。
著書:「健康太極拳規範教程」、「太極拳と呼吸の科学」(ともにベースボールマガジン社)

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