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東海ホロス ホロス通信
『フェルデンクライス・メソッド体験リポート』
講師 深沢悠二先生94.6月5日
於振興会多目的ルーム
通信目次
 
  <自己イメージと行動様式〉     (文責:東海ホリスティック医学振興会会長恒川洋)
 フェルデンクライス・メソッドと聴いても多くの人達にはあまり馴染みのない言葉かもしれません。フェルデンクライス博士はポーランド生まれのユダヤ人で、物理学者としてキューリー博士のもとで研究をしていましたが、柔道で痛めたヒザの重傷を、解剖学、生理学、心理学、ヨーガ、東洋医学などの知識を駆使して自分で治したことが、このメソッドが生まれたきっかけとなりました。

博士は著書『フェルデンクライス身体訓練法」の中で、「われわれはだれしも、それぞれちがったやりかたで話したり、働いたり、考えたり、感じたりするが、いずれも歳月をかけてつくり上げてきた自分自身のイメージに従っている。自らの行動様式を変えるためには、内部に抱いている自分自身のイメージを変えなくてはならない」と、私たちが自己のイメージに縛られて行動しがちなことや、その自己イメージは自分が本当にもっている可能性より、はるかに制限して自己をみていることなどを指摘しています。

 去る6月5日(日)、振輿会事務局の多目的ルームにおいて、このフェルデンクライス・メソッドの体験セミナーが、日本におけるこのメソッドの研究者のお一人である深沢悠二先生によって、この地方では、おそらく初めて開催されました。


深沢先生によると、このメソッドの目的は、子供のように自由で、自然な動きを取り戻し、無数のからだの障害となっている、悪い動きの習慣を取り除くことです。上述のように人間の行動は、かなりの部分が後天的に覚えたものであり、しかも誤って身につけてしまったものが非常に多くあります。この誤りを見つけ、気づくことがフェルデンクライス・メソッドのレッスンの第一の目的であり、これによって正しい、効率的な学びをし、その人にあった良い動きをしようとするものです。

また、このメソッドの特徴の一つは、ホりスティックな動きを重要視することで、たとえば、股関節を緩めることによって顎の動きがスムーズになるなど、東洋的手法に通づるとのことでした。

<自分の体を旅する感覚〉
セミナーの内容は、70歳を過ぎてみえるとは信じられないほど肌のつやも気持ちも若々しい深沢先生の、からだとこころの両方に沁みこむような語りかけの中で、参加者一人ひとりがそれぞれ自由に、まわりを意識せずに無理のない動きを繰り返すものです。それは、まるで自分のからだの中を自分の意識と感覚だけを頼りに旅しているような不思議な体験でした。この心地よい体験は、4月に湯の山ゆらぎ園で開かれた渡辺栄三先生の操体法でも得られた体内感覚であり、さらには自律訓練法や瞑想などにも相通づるところがあります。

いわば、西洋、東洋と起源は異にするものの、いづれも体内感覚によって気づきを得るという点で共通する、からだから人る自己開発法といえましょう。というよりも、フェルデンクライス博士か、東西の心身の訓練法のエキスだけを選び出して体系化し、理論づけしたものと言った方が正解かもしれません。それだけに、一応西洋医学者の端くれである私などはそれぞれの動きのもつ意味を西洋的な理論で説明していただけると、なるほどフムフムと、からだとこころの両面から納得できたような満足感がありまし。

また、これは腸の運動性を高めそうだから便秘の予防法になるぞとか、貧乏性ゆえか、直ぐ医療に取入れられないかと考えながらの一日でしたが、個人的にも心身共にスッキリ、サッパリ、日頃のストレスが吹き飛んだ、楽しくリラックスできた有意義なセミナーでした。
今後も、深沢先牛による定期的むセミナの開催が予定されています。
   『操体法ワークショップ』
                                       94.4月16・17日 於:湯の山ゆらぎ園
                                       講師 渡辺栄三先生

整体術の一種である操体法は仙台の医帥、橋本敬三先生が長年の経験から民間療法の臨床上の効果に着目して、東洋医学系統の物理療法はもとより、様々な冶療法の名人の技術を吸収して創り上げた「痛くない治療法」です。渡辺先生は、操体法の指導と普及にあたられている冶療家で、今回初めて、「湯の山ゆらぎ園」で、そのワークショッブが開かれました。
参加者は、男性10名、女例12名の計22名。

操体法はすべて2人1組のペアでやります。まず「足指もみ」から。これが実に気持ちいい。力を加える方は、必ず「どんな感じ?このくらいの強さでいい?動かし方はどんな感じが好きかな」と相手の好きな動き、気持ちいい動かし方を尋ねながらやります。からだが少しずつほぐれていくのがわかります。

からだは、もともと言葉をもたないため「症状」という表現によって「からだが苦しい、辛い」ということをメッセージとして出します。渡辺先生がユーモアを混じえながら話されます。「からだは、全体がつらなってバランスをとりながら動いています。だから痛いところだけとりはずして修理するわけにはいかないでしょ?機械の故障で部品交換するのとは訳が違うんだから。

楽で気持ちの良い動きをしながら、企体のバランスを取り戻すことが操体の基本。自分のからだと話をすることが大切なんですよ。人間一人ひとり違うんだから。いのちに対する”カン“が鈍ると“がん”になりやすくなるし、“からだの声”を聞かない人は、あっちこっちに痛み、苦しみの症状が出てくるんです。

操体法は、からだが喜んでいるという実感をもつことで「自分のからだとコミュニケーションする大切さ」を学ぶことができるワークショップでした。(五十部)


  ミュージックセラピー(音楽療法) 音絵セミナー『ビリンバウコンサート』'94年4月9・10日
                                  奏者 丸山祐一郎先生 於:湯の山ゆらぎ園
 ♪大地を渡る風のようなビリンバウの音色
この不思議な懐かしさ、安堵感はなんなのだろう。初めて聞くブラジルの古い一弦楽器“ビリンバウ"の優しく、力強い音色。人間がまだ自然と共に生きていたころもう遠く過ぎ去ってしまった時代を思い出させる風のメロディー。音が作り出す心象風景はまさに音絵の世界。

 打ち寄せる波の音や雨だれの音も聞こえてくる。すべて、丸山さんが各国で集めた古い民族楽器が奏でる音だ。

サワサワ、ヒューヒュー、コーンコーン、ザザザー。自然界は毎日コンサートをしている。ただ、人間が聞いていないだけなのだと気づかされる。

人間は、鳥のように空を飛びたくて飛行機を作った。魚のように大海を泳ぎ同りたくて船を作った。ピューマのように速く走りたくって新幹線を作った。そのお陰で確かに豊かで便利な社会がやってきた。

でも、私たちは、もう思い出そう。私たちの両腕は人を抱きしめるためにあり、耳は、人のつぶやきや風の歌を聞くためにあり、足は人地を踏みしめるためにあるのだということを。(岡部)
『石笛コンサート』 横笛演奏家 横澤和也 先生
                                                   94.5月14・15日 於:湯の山ゆらぎ園
 宇宙の振動・石笛を聴く
何も手が加わっていない、自然が穿ったままの石笛(いわぶえ)のきわめてシンプルで力強い響きは、空(くう)を翔て魂を揺さぶられた。これが音霊(おとだま)なのだ。今回は、ヴァイブレイションによって心身を癒し、バランスを整えるヴォイストレーニングの指導や、深暁の御在所山中での即興演奏が行われた。

 石笛が鳴った瞬間、空気の色が変わったように感じた。それは、自分の中に在る一未知なる自己との出会いだった。澄み渡る空気と風景に自分も澄んでゆく気がして、気持ちよく声を出した。

心を洗われるような笛の響きは、聴く人の心と心を締び、新しいミュージックセラピーとして注目されていくに違いない。(田島)


            94年 5月27、28,29日 於:湯の山ゆらぎ園
                                    手塚郁恵:ケアリングセミナー、ファシリテーター・サイコセラピスト
 ケアリングセミナーは、最新の心理学に基づいています。サイコシンセシス、トランスパーソナル心理学、ホリスティック心理学などから構成されています。ケアリングセミナーが目指しているのは、今までとらわれてきたさまざまの思い込みや固定観念から開放されもっと自由に、自分を生き生きと生きていくことです。

外部のモノサシではなく、自分の感性、直感を大切にします。そして一人ひとりが本当の自分に気づき、自分なりの価値観、人生観を選択し、本当に自分に納得できる生き方をしてほしいと願っています。私たち、一人ひとりの中には、素晴らしい生命の知恵や、自分でも気づいていない能力や可能性が潜んでいるのに、それに気づかす、閉じ込めたまま人生を終えてしまう人があまりにも多いのです。自分は何を感じているのか、自分は何を望んでいるのか----すべては、そこから始まります。

 この詩は、参加者のひとりの男性が作ったものです。台湾からいらして、岐阜県に今住んでいらっしゃいます。日本語がまだ上手に使えませんと言いながらも、後日こんな詩と感想文を送って下さいました。

       お腹がすいたのは からだの一つのメッセージ

       病にかかったのも からだの一つのメッセージ

       ストレス いらいら からだの一つのメッセージ

       お腹がすいたら ごはんが食べたい

       ストレス いらいらしたときは 愛を浴びたい

       病にかかったのは もうゆっくり休みたかったから

       愛の源は 燃える心 愛を浴びると心が豊かになる

       兄弟も 親も 同僚も 友達も 愛を与えると 愛が返ってくる

       枯れた田んぼは 雨を浴びると生き返る

       愛のサポートは心の栄養

       これからは からだのメッセージをよく聞いていこう

       これからは 心のメッセージをよく聞いていこう

       これからは 愛をもっと与えていこう

  2泊3日のケアリングセミナー「愛と許しのコース」は、優しいおばちゃん(手塚郁恵先生のこと?)、優しい言葉、簡易のワークショップ、深い気づきのあるセミナーでした。出会いは難しいものではないのだということがわかった。許す体験は心が豊かになる。あたたかいサポートの人達。自分が成長する原動カとなった。忘れられないワークショップです。


 がん患者さんの自己治癒力を高める【ホリスティック医学講座(全12回)】始まる
第1回 総説「がん患者さんの自己治癒力を高めるホリスティック医学とは?」
                                                 94年6月2日(木)於1多目的ルーム
                                                 [講師 恒川洋(振興会会長)]

 「西洋医学をべ一スとする現代医学は、敵(病気の原困)が外にある時、あるいは敵が一つであったり、はっきりしている場合は、極めて有効です。かつての感染症の時代を思い出せばおわかりいただけるでしょう。しかし、がんの場合は、患者さん自身の内側----長年の食習慣、喫煙、アルコールなどの嗜好、ストレス、心の持ち方、生き方、生活環境などが複雑に絡み合ってがんを誘発させる場合が少なくありません。
 ですから、がんという病気になった時には、医者にすべて依存して治してもらうという姿勢ではなく、まず、これまでのご自分の生活、生き方を見つめなおすことから治療が始まるのだと考えていただきたい。

もしかしたら、がんはその人に生き方や生活を変えてもらうために、体が出すサイン=警告なのかもしれないのです。
ご存じのように、現状として、末期のがんや再発がんに対し、西洋医学の治療成績は満足できるものではありません。この事実は、西洋医学に大きな問題点を投げかけているのです。つまり、西洋医学は、臓器の医学、肉体の医学と言われるように、病気になっている部分のみを診ています。

しかし、がんは、人間全体を診るという姿勢が不可欠な病気です。当振興会の顧問でもあります帯津三敬病院(埼玉県)の帯津良一先生は、がんの治療に西洋医学だけでなく、中国医学、気功、心理療法、食事療法などを取り入れたホリスティックな医療を実践されています。ここのデータによりますと、V期から末期のがん患者さんの3年生存率は40%以上と大変高い。ガンセンターなどでは、20%いっていないと思いますので、この数字は驚くべきものがあります。

人間は、誰でも等しく、自分で病気を治すカ“自己治癒力"を持っているのだということをまず知っていただきたい。
 この講座の2回目からは、自己治癒カを高めるための各論が姶まります。気功やヨガの実技と科学的効果の講義、心理療法、食事療法などが行われます。

 2時間に渡る講義の詳細は紙面の都合上割愛させていただくが、この他、現代医療の光と陰、ストレス社会とがん、西洋医学と東洋医学の概念の相違、がんの予防、医療不信についてなど、初めての人達にも大変分かりやすい内容であった。(岡部)

 第2・3回《中国医学一自己治癒力を高める気功講座》
                                               '94年6月9日・16日(木)於:多目的ルーム
                                               [講師 増田英子(振興会顧問)]

気が重い、氣になる、病気、気が晴れる・気か楽になる、元気・・日本語には驚くほと、この1気」のつく、言葉が多い。lOや20は確でも上げられるだろう。 しかし、いざ、「気とは何か」と問われたらどれだけの人がそれに答えられるだろう。増田先生は言う。

「気っていうのは、目に見えない生命活動の根源的なエネルギー・宇宙エネルギー・精神エネルギーのことを言います。この生命エネルギーが、体内のどこかで滞ると病気になると考えられています。

 この生命エネルギーを高める方法として気功か極めて有効であることが最近の科学で明らかになってきたんです。脳神経系、呼吸器系、循環器系、消化器系、内分泌系、それぞれに気功の効果が表れます。気功には、外気功と内気功がありますが、私は皆さんには、自分でやる内気功をお勧めします。

確かに外気功で病気が治ってしまう人もいるんですが、もし治らなかったら、その先生を恨んだり、インチキだと決めつけたりしてしまいます。病気を治す上で、つまり、この生命エネルギーを高める上で、何が最も悪いかというと、この否定的なマイナスの感情を持つことなんです。邪気を外にだすこと。あっけらかんとして、こだわりのない心、無邪気な心、人間としての徳。信じる心。これが気の力の源」

72歳とは信じられない増田先生の若々しさ。西洋医学の医師でありながら、中国医学に対する造詣の深さ。死生観、人生観、世界観をもつ医師としての人間的な暖かさと奥行きの深さ。気功をやってみようと参加者の多くが想ったのは、気功の科学的効果を知ったからだけではないだろう。増田先坐ご自身が出されている素晴らしい気を感じ、気の存在を信じられたからではないだろうか(岡部)

■増田英子先生が薦める「気功」「自己治癒力」に関する本のご紹介
気功法の大事典(新人物往来社)  気功への道(創元社)  らくらく気功の健康法(永岡書店)  気功で病気を治す小事典(二見書房)
 脳の革命(NONBOOK) 内なる治癒カ(創元社)自然治癒カの高め方(ごま書房) 気と正しくつきあう本(PHP)


〈編集局より〉
ようやく、ホリスティック医学についての情報や通信を、より迅速かつ簡便に提供する情報通信『HOLOS通信』の第1号が完成しました。年1〜2回程度、会員の皆様にお届けしています会誌『HOLOS」は、現在、テーマ別の誌上座談会を中心とする読み物的な内容となっていますので、別にこの情報通信レターの必要性が痛感されておりました。
とりあえず、隔月でup-to-dateな情報、通信、案内の提供、振興会が行ったセミナー、講座、講演会などのリポート記事、連載シリーズで理事や顧間の先生のホリスティック医学観、ホリスティック医学に関連した本や人物の紹介などの他、会員の方々からの投稿、お便りも紹介していきたいと思っています。また、広告も募集しますので事務局までお問い合わせください。(恒川)
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